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 引越大手決算 震災の影響大きく 繁忙期に直撃
 今年の引越繁忙期も終了し、3月期決算もひと段落。主力引越業者の決算を中心に、商品売り上げなどを差し引いた、純粋な引越実績を比較した。

 主力6社(1グループを含む)に目を向けると、2011年3月期で前期を上回ったのはサカイ引越センター(田島治子社長)と引越社(空雅英社長)の2社。東日本大地震発生前、引越市場は住宅着工件数やマンション契約に回復傾向があったなかで、サカイは取扱引越件数が55万330件と前年同期比で6.3%増加したことから、実績がプラスに転じた。なお、18日付で、社長が長男の哲康氏に交代。

  引越社は拠点展開を積極的に行い、横浜、九州など市場を拡大していったことなどが功を奏した。同時に、身元保証人制度が定着。顧客満足度の向上で消費者本位の営業が売り上げ拡大につながった。

 アートコーポレーションは6月27日付で上場廃止を決めており、ダック引越センターの動きを含め、今後の建て直しが注目される。

 日本通運は震災の影響が直撃し、主力の単身パックなどで取扱件数を減らした。

 ヤマトHDの引越事業を手がけるホームコンビニエンスは、引越ソリューション事業で1割の売り上げ減。震災が、3月の引越繁忙期を直撃した形となった。

 引越専門協同組合は、組合員が震災の影響を受け、会社が休止状態の組合員もいることから、今期も売り上げ減が懸念される。

 今後の動向は、東北地方を除く首都圏でのシェアで競争が激化することが予想され、各社とも品質でしのぎを削ると見られる。

(11/07/01)



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