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 労災による死亡者が増加
 労働災害による死亡事故が増加している。

 厚生労働省によると、1月から6月までの「陸上貨物運送事業」での死者数は60人で、前年比15人増(33.3%増)となっている。

 全産業の死亡者460人で前年比45人増(10.8%増)に比べても、物流事業の労災死亡率が高いことがうかがえる。

 死亡原因のほとんどが「道路上での交通事故」によるもの。業界関係者は「運送業界の不景気のしわ寄せが、すべてドライバーに向いている。背後にある過労運転の存在も否定できない」と指摘する。国交省でも「交通事故要因分析報告書」で、事故原因としての過労運転について言及している。

 前出の業界関係者は「労災イコール過労とは言えないが、原因の一つであることは事実。しかし、これは運送会社1社だけで解決できる問題ではない。荷主、行政が一体となったシステムの再構築が必要」と指摘。「運送会社が維持できるだけの運賃が普通に出るシステムにしないとダメ。コストカットばかり考える荷主や、ピンハネ目的の元請けの考え方を改める必要がある」と訴える。

(10/08/27)


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