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中澤氏(左)と三平氏
 三菱ふそう エコ運行管理システムを開発
 三菱ふそうトラック・バス(ハラルド・ブルストラー社長、神奈川県川崎市)はこのほど、運行管理システム『ふそうエコフリート』をデータ・テックと共同開発した。同システムは、ハンドルやブレーキ操作など運行時の車両状態を記録し、ドライバーの癖や特徴を解析。点数診断やコメントを加え、安全・省燃費運転を支援する。LEVO、NEDO、トラック協会が定めるEMS助成事業の対象機器認定製品で、改正省エネ法にも対応しているという。

 同製品の特徴について、国内販売本部・特装業務部の三平武明グループ長と同本部・部品販売部の中澤大主任は、「危険な運転を防止するだけでなく、日常運転を『見える化』することで、ドライバー・運行管理者・経営者が情報を共有でき、省燃費・安全運転に貢献する」と説明。加えて、「GPS機能が装備されているので、事故が起きやすい場所を分析し、運転時に注意を促すツールとしても使える」とする。

 同システムは、本体に接続された車両コンピューター『CAN通信』から得る燃料消費量やアクセル開度などの情報を元に、車両状態を分析・診断。また、本体には運転注意力低下モニター『MDAS―V(エムダス・スリー)』と車間距離警報装置『ディスタンスウォーニング』機能を内蔵。「蛇行運転や車間距離が狭まるなど、ドライバーが覚醒度の低下した危険運転をした時には、警報が作動するとともに、これらを記録する仕組み。この車両挙動情報を共有し、PDCAサイクルをまわせば、継続的かつ根本的な運転改善が見込める」という。

 これまで同社では、携帯通信網などのネット回線を利用した動態管理システム『FTSS(三菱ふそうトータルサポートシステム)』を展開。しかし、食品輸送などのリアルタイム管理を必要とするユーザー以外からは、「データ取得時の通信費が高額。事後報告・管理で十分」との声が多かったという。そこで、安全と省エネ運転への支援に目的をしぼって開発に着手。メモリースティックを活用することで、ランニングコストの縮減に成功した。

 同システムは、改正省エネ法にも対応しており、運行経路や荷主ごとの燃料使用量、CO2排出量の集計・管理データに活用できるので、定期報告書の作成をサポートする。

  同製品の対象車種は、05年以降の『スーパーグレート』、04年以降の『ファイター』『キャンター』。それ以外の車種については、データ・テックのSRシリーズがベースで、CAN通信に未対応。同社では、初年度のエコフリート販売目標を2000台に設定。今後シリーズ化を進めるとしている。
                    (07/05/04)
<記事提供:物流ウィークリー


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