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井上利宏社長
岡山・作東土木運送 「白運賃が実勢化の矛盾」
 「3台…。土木・建設を手掛けている会社の保有ダンプは、これが適正ではないかと思う」と井上利宏社長(作東土木運送、美作市)。ダンプ専業者の経営が窮状にあるが、「公共工事の削減でどこも大変。そのため、土木・建設会社が(自社の手掛ける工事のために)自前のダンプを抱えるようになっている」と話す。

 昭和14年の創業以来、建設現場を舞台とする輸送業務に従事してきた。一時は平ボディー車で建材輸送なども手掛けていたが、「夕方に荷積みに入っても、積み終わるのは午前零時近く。ドライバーへのシワ寄せが大きい一方で、運賃は下がる傾向にあった。人件費はカットできないし、採算に合わないものは撤退すべきと考えた」と5年前を振り返る。

 ダンプ業界の運賃・料金もジワジワと値を下げ、「いまは税込みで3万5000円が(この辺りの)相場。ただ、最近は県外から3万円を切るダンプが入っており、さらに経営の深刻化は避けられないだろう」という。業界を挙げて緑ダンプの使用を呼び掛けているが、「営業ナンバーが自ら値を下げており、ある意味で白ダンプを気にしながら運賃・料金を合わせているのが実情。まったく矛盾している」と指摘する。

 「結果的に現在は土木がメーンになった」という同社は現在、ダンプや回送トラック、パッカー車など営業15台と、建設用の自営7台を抱える。「今後は仕事量の増減に合わせ、車両もチャーターする形に切り替える必要があるかもしれない」という。
                         
(06/05/05)
<記事提供:物流ウィークリー


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