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 「物流業はサービス業」配送先で販売を代行
 生産量の増減や拠点の統廃合、運賃見直し要請など、運送事業者は荷主の動向に振り回されるが、運送から視点を変えて「物流サービス」としてビジネスに取り組む事例を聞いた。

 首都圏の事業者は、「最近は純粋な運送の仕事は減ってきた」と話す。荷物を運んで運賃をもらう仕事は、売り上げ全体の3割になった。副業をしているわけではないが、依頼主が様々なサービスを依頼してきたことに応えてきた結果、売り上げの構造が変わったという。同社がやっているのは、配送に加えて写真撮影や配送品の設置など、付帯する様々なサービスだ。

 物流業はサービス業、ととらえる事業者は多いが、サービスが単なる値下げになっている場合はサービス業として成り立たない。同事業者はニーズを的確に捉え、新たな仕事も増えてきたというが、その一つは、ある製品を配送して届けた先で販売も代行するという仕事だ。

 メーカー側では長年にわたり、その仕事をアウトソーシングしたいと考えていたが「運送会社にそんなことを頼めるとは思っていなかった」。たまたま配送を依頼した事業者が販売代行なども可能であることを知って、依頼することになった。

 事業者は「運送会社には荷物を依頼するもの、という固定観念があるから、他のことは『しない、できない、させられない』という意識が荷主にはある」と話す。運送事業者側にも、運賃をもらう仕事以外は「しない、できない、させられない」という固定観念に縛られている場合もある。その視点を変えた時に、物流サービスの潜在的ニーズがあるのではないか、と考えている。

(13/06/21)



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